番組概要
第二回は、フッサールの洞察を通して、近代科学の手前に豊かな世界があることを明らかにし、私たちが物事を考える上での豊かな基盤「生活世界」とは何かに迫っていく。
番組詳細
近代科学が、世界をそのまま写し取っていると信じる「客観主義」に陥ってしまったのはなぜか。幾何学と物理学は自らの基盤としている「物事を見たり触ったりしている具体的な知覚の世界」という共通基盤を忘れてしまったからだという。フッサールはこれを「生活世界」と呼び、そこから幾何学と物理学が発生してきたという。私たちが「価値の問題」や「感情の問題」を考えるためには、生活世界に立ち戻らなければならないと訴える。
【講師】東京医科大学教授…西研,【司会】伊集院光,安部みちこ,【朗読】眞島秀和,【語り】小口貴子