番組概要
東日本大震災時に十代だった若者を取材、「被災から現在~これからの10年」を伝えます。今回は当時小学校2年生だった宮城県気仙沼市の熊谷樹さんです。
番組詳細
【出演/ナレーター】石田亜佑美
震災発生時、熊谷樹さんは小学校2年生。友人宅で突然、激しい揺れに襲われた。沿岸部に位置する階上地区では、津波による被害が特に大きく、熊谷さんも自宅を流失。一時は家族が離れ離れになり、「日常が一瞬にして失われ、喪失感がとても大きかった」と当時を振り返る。 現在、熊谷さんは自動車整備士として働きながら、休日を利用して語り部活動を行っている。活動の拠点は、津波により全壊した向洋高等学校の校舎。
当時、生徒が全員無事に避難できたことから、震災遺構として保存されることになった。熊谷さんが語り部活動を始めたのは高校3年生のとき。津波の被害がなければ自らが通う予定だった校舎が震災遺構になることを受けて、防災担当の教員から誘いを受けたのがきっかけだった。現在は、来訪者を対象に語り部として案内を行うほか、「語り部」の継承にも力を注いでいる。「伝えていくことが、自分たちの使命だと思っている」と熊谷さん
は語る。
土岐真大
2025年